元肥(もとごえ)と窒素固定とDNA

田舎暮らしを始めています。私の田舎暮らしは、生活方程式で成立するはずでした。

(オンラインのお仕事+野菜つくり+魚釣り)なのですが、最近、事情が変わってきました。原因は、魚釣りです。お金をかけずに魚を釣ろうとしましたが、まったく釣れません。それに、ご近所の道の駅に買い物に行くと、新鮮な小あじが7、8匹150円で売られています。釣りに必要な道具や生餌を購入すると、150円なんてすぐに超えてしまいます。という訳で、お金をかけずに魚を調達することは諦め気味です。

 

オンラインのお仕事は、思ったようにはいきません。原因は、知名度の低さではないかと分析しています。「私に何ができるのか」、お客様に十分に理解していただけないとお仕事はいただけません。お客様に信用していただくことも大切です。こちらは時間がかかりそうですが、知名度アップと信頼度向上を目指し、Twitterやこのブログで情報発信していきます。

 

田舎暮らしにとって一番大事なものは、健康です。そのためにジョギングをしていました。ある時、「ジョギングに費やしている時間をそのまま畑を耕す時間に使えば効率的ではないか」と気が付きました。そしてその日から、もともと畑だったところを覆っていた雑草を取り除き、畑として使えるように土地を広げています。こちらは、着実に前進しています。身体を動かした分だけ、雑草が取り除かれてきます。成果が見えやすいという点で、一番堅実な取り組みだと思いました。新品で購入した鍬は、金属部分が劣化したので交換のため、注文中です。古い鍬は、楔を打ち込み補強しました。

 

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野菜つくりは、少しずつ進んでいます。畑には、キュウリ、ニンジン、コマツナとホウレンソウの種をまきました。キュウリは勢いよく芽が出ました。しかしながら、新芽が虫に食べられているようです。そこで、100均でステンレスざるを購入し、それで覆っています。効果は、あるのでしょうか?小松菜は調子がよさそうですが、ニンジンとホウレンソウはいまいちです。種をまいたところからいろいろ生えてきてはいますが、画像検索したホウレンソウやニンジンの芽とは違うような気がします。なので、こちらはもう一度、種をまき直すつもりです。一方、プランターにまいたキャベツとブロッコリーの種からは、順調に芽が出ています。すくすく成長している感じです。

 

元肥のために、昨日ホームセンターに行って、石灰鶏ふん化学肥料、大型サイズを買ってきました。元肥は、キャベツとブロッコリーを畑に移す前準備です。それから、先のニンジンとホウレンソウも、土地の栄養価を上げ、再度、挑戦する予定です。ホームセンターでは、ジャガイモの種イモが売っていました。タマネギの苗の予約の宣伝も張り出されていました。暑さの峠を過ぎると、本格的な野菜つくりシーズン到来ですね。

 

さて、ここから先はサイエンスです。ちょっとだけ難しい説明をします。肥料の成分は、窒素リン(リン酸)、カリカリウム)です。まず、窒素は空気にたくさん含まれている気体です。なんですけど、植物は葉から窒素を吸うことはできません。そこで、窒素固定細菌という、めちゃくちゃすごい細菌がいて、そいつらが気体の窒素亜硝酸や硝酸、あるいはアンモニアとして植物が吸収できる形にしてくれます。その細菌だけでは間に合わないので、野菜を育てるときは肥料として窒素を供給します。そもそも、なぜ、窒素N)が必要なのでしょうか?それは、遺伝子を作っているDNAデオキシリボ核酸)にNが含まれているからなのです。窒素がないと遺伝子ができない、遺伝子ができなければ生物として生きていけない、この構図が成り立っています。

 

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次のリン酸、実はこれもDNAを作るために必要なんですね。DNAは高分子化合物と言います。高分子とは、大きい分子ということです。なぜ、高分子なのか、それはヌクレオチドという1つのユニットが沢山つながってできているからなんです。植物と我々人間のDNAは共通なので、ヒトを例にして詳しく説明したいと思います。ヒトの1つの細胞には、(60億X 2)ユニットのヌクレオチドからなるDNAが入っています。120億ユニットの全てがつながっているわけではないですが、沢山のヌクレオチドがつながってできています。ヌクレオチドは、リン酸-糖-塩基からなっています。そうなんです、ここでリン酸が使われているんですね。ヒトの細胞は60兆個だとか37兆個だとか言われています。それぞれの細胞1個1個に120億ユニットのヌクレオチドが入っているわけですから、(60兆個の細胞) X (120億ユニットのヌクレオチド)、もうどうでもいい数字ですね。つまり、数えきれないくらい沢山のリン酸が必要なんです。ちなみに前出の窒素N)は、ヌクレオチドの塩基部分に含まれています。だから、こちらも沢山沢山必要なのです。

 

カリウムK)、これはイオンとして働いています。私はカリウムにあまり詳しくないのでネットで調べてみますと、気孔の開閉や細胞膜の電位の調節、細胞内の浸透圧や酵素機能の維持などに必須なようです。気孔は光合成の際に二酸化炭素を吸って酸素と水を出すところですね。膜電位、浸透圧や酵素は、細胞が生命活動をしていくために調整しなければならない環境で、それらを整えるためにカリウムは使われています。

 

窒素・リンカリ以外にも必要な元素は沢山ありますが、今日はこのくらいにしておきます。

 

お疲れさまでした。

 

追記:キューティーハニーは、空中元素固定化装置を腕に巻き付けていました。アゾトバクタークロストリジウム、生物の試験の時に覚えなければならない窒素固定細菌です。この細菌がやっていることを、空中元素固定化装置はやってくれます。