学校の生物の授業を思い出しながら、野菜の凄さを確認しましょう

今朝5時過ぎから、農地を広げるために雑草を鍬で取り除いていました。始めてすぐ、蚊の大群のお出迎えです。何を思ったか、ブーンブーンと羽音を鳴らしたスズメバチまでもがお出迎えしてくれました。素早く鍬を捨て、スズメバチが追いかけてこないことを確認しながら避難です。しばらく待ちました。見回しても、スズメバチの姿はありません。羽音も聞こえません。気を取り直し、草刈りの再開です。そんなことをしていると、ふと頭に湧いてきたものは、「蚊が飛ぶときにエネルギーとして化学エネルギーATPを使っているんだ」。そうなんです、私のサイエンスがちょっとした隙を見て、テロップのように左から右に流れて行きました。続いて「ATPは、解糖系とTCA回路と電子伝達系で作るんだったよな、これには酸素が必要だから呼吸するんだ」、なんてことも思い出しました。さらに、目の前の大量の植物を見ながら、「植物は気孔から二酸化炭素を吸うんだ、太陽光のエネルギーを使って化学エネルギーATPに変え、最終的にはでんぷんを作る光合成をしているんだよな」、となるわけです。

 

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でんぷんは、糖が集まってできたものです。人間は、でんぷんを消化反応でブドウ糖に分解し、エネルギーATPを作り出して活動することができます。でんぷんのもとになる二酸化炭素は空気中に沢山あります。しかし、人間はこれをでんぷんにすることはできません。光合成ができる生物のみが、空気中の二酸化炭素でんぷんとして固定化できるのです。凄いと思いませんか。その上、排気ガスとして放出される二酸化炭素地球温暖化の原因の1つです。その二酸化炭素を吸ってくれるのです。

 

前出の太陽光を使って化学エネルギーATPを作りだすところも、実は大ごとです。かなり昔、私の知り合いの研究者は、誰もがその名を知る電気関係の大企業に就職し、光合成の研究をしていました。なぜかと言うと、植物の原理を利用して太陽光ATPを作る装置を作り出そうとしていたわけです。ATPを動力源として取り出す研究です。最近、この分野がどうなっているか、私は詳しくは知りません。太陽光から植物のシステムで物を動かせる動力システムができていたら、きっと大きいニュースになっているのかと思います。多分、ある程度はできているんだと思いますが、効率が低いのではないでしょうか?

 

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今日も酷暑が続いています。今年の夏空は、私が米国留学中に見ていた空のように思います。新型コロナウイルスの影響で、空の大気汚染は少しマシになっているのかも知れません。この澄み切った青空から降り注ぐ太陽光を使って、今も植物は絶え間なく二酸化炭素を吸ってくれています。そして、でんぷんを作っています。その上、野菜は美味しさと栄養素を人間に届けてくれます。そう思うと、光合成で使われるをたくさんあげたくなってきました。毎日、忘れずにお水をあげましょう。