遠い昔、亀は空を飛んでいた?

お見合い結婚でした。家内のことについて知らないことが沢山ありました。

 

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その1 タイトルを見て突っ込んだ方が大勢いらっしゃると思います、「ガメラか」。結婚して1か月後、我々夫婦は米国のボストンに行きました。私の留学先は、ハーバード大学医学部の研究室です。これは、ボストンのロングウッド地区というところにあります。大ざっぱに説明すると、ボストンを東西に流れるチャールズリバーより南側に位置します。ハーバード大学のメインキャンパスは、丁度チャールズリバーを挟んで反対側、すなわち川の北側に位置します。メインキャンパスには、ロングウッド地区からは地下鉄で行きます。少し遠回りして、小一時間くらいかかったと思います。外国人観光客相手にお土産物を売る生協ショップや、ハーバード大学が運営する自然博物館がありました。その博物館は展示品の数が非常に多く、十分楽しめました。家内と私は、発掘された骨などを基に古代の生き物が展示されているスペースを観ていました。はっきり覚えているわけではないですが、恐竜が並んでいた様な所だと思います。そこから進行方向に進むと、現代までの進化が辿れるようになっていました。途中で家内が目撃したものは、天井から吊るされている大きな大きな亀でした。それを見た瞬間、「昔、亀は空を飛んでいたんだ」と、何の疑いもなく私に話しかけてくるではないですか。まだ、新婚ほやほやでしたので、「いやいや、これは展示の都合だよ」と軽く受け流しておきました。

 

 

その2 昭和の時代が終わる頃はいわゆるバブルが終わりかけた時、そこを境に日本に金融危機が忍び寄ってきます。私たちが結婚したのが1996年でした。銀行の破綻が始まっていました。当時、郵便局にお金を預けている人がいました。今では、ゆうちょ銀行です。銀行が破綻し始めているものですから、当時のトピックスは「破綻した際は、いくらまで保証してくれるのか」、すなわち、貯金の補償上限額が話題になっていました。ある時、「郵便局に1,000万円以上の貯金がある方は連絡が行きます、ご対応ください」といようなお知らせがテレビで放送されたことがありました。家内が私に言います「郵便局から連絡が来ないの」。あまり深く突っ込みませんでしたが、「えー、貯金が1,000万円以上あるのか?」と心に?が湧いてきました。「1,000万円、私の奥さんはめちゃくちゃお金持ちじゃないか!」。それからしばらくして家内、「私のところに連絡来ないから、郵便局に直接電話かけて聞いてみた」、「私が勘違いしていて貯金100万円だった、だから連絡来ないんだよ」。その日以来、我が家の家計は、私が管理しています。

 

 

その3 私は魚釣りが趣味でした。自動車で箱根にある芦ノ湖に行った時の帰りのことです。後10分ほどで家に着くくらいのところで携帯電話に着信がありました。出てみると、家内ではないですか。なんか、苦しそうです。「もしもし、丸いアメを食べていたら、それがのどに詰まったままで苦しい、このままだと窒息して死んでしまう、助けて」という電話です。私は「あと10分くらいで家に着くから、急いで帰るよ」。家に着くと、家内が普通にしているではないですか。「どうしたの?」と聞くと、「あの後すぐに救急車に電話した」、そしたら「奥さん話ができていますよね、もう少し様子を見て下さい」と言われたそうです。丸い大きなアメを食べている時は、皆さんも注意してください。