気体として植物に作用する物質は?  

 

8月29日から30日の深夜、約一か月ぶりにまとまったが降りました。今晩もが降ってきました。これから、たくさんのが降るのでしょうか。たくさん降ってくれると、明日の朝の水やりは、しなくて済むのですが・・・?

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防虫網
をいよいよ使い始めました。キャベツとブロッコリーを覆っています。色は黒と白です。どちらが良いか試しています。取り付けて数日経過しましたが、両方とも虫食いは止まったように見えます。もうしばらく様子を見て、効果がはっきりした時点で、数枚の防虫網をさらに購入する予定です。個人的には、黒が好きです。

 

残念ながら、最初の種イモからは芽が出ませんでした。掘り返してみたら、イモの皮だけが出てきました。ということで、1回目は失敗です。原因は高温でしょうか。連日、35℃を超えていましたので、種イモが腐ってしまったかもしれません。9月に入り、少し涼しくなったら、再度、挑戦したいと思います。

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庭においてあるプランターを2つ使って、キャベツの苗を育てています。明らかに虫食いの状態に差がありました。虫食いの少ない方は、庭に自生しているドクダミのそばに置いていました。近寄ると、ドクダミ臭がしています。ドクダミから発せられる臭いに防虫効果があるかもしれません。ということで、連結ポットで芽生えたものやプランターの苗は、ドクダミのそばに置きました。

 

植物の成熟ホルモンとして有名なものにエチレンがあります。エチレンは気体ですが、植物の果実の成熟などを促します。

2020年5月29日 J. Biol. Chem. に植物ホルモンとしてのエチレンの総説が掲載されました*。この総説で示されているエチレンの作用メカニズムは、シロイヌナズナという植物で明らかにされたものです。シロイヌナズナは、遺伝子レベルでの解析が非常に進んでいる植物の1つです。気体のエチレンは植物細胞の小胞体膜上の受容体(ETR1など)に結合します。エチレンがない状態ではタンパク質リン酸化酵素CTR1がその下流に位置する転写因子(EIN3, EIL1, EIL2)を不活性化していて、そのためエチレン応答性遺伝子はほとんど動いていません。エチレンが受容体に結合するとCTR1の活性が抑制されます。その結果、転写因子が活性化されて核内のエチレン応答性遺伝子に到達し、それの発現を上昇させます。ただ、この経路以外にもエチレンが作用するメカニズムが存在していて、現在も活発に研究が行われているようです。

 

一方、ハーブには虫よけ効果があると言われています。このように植物が発する気体には、植物や虫などに影響を与えるものがあります。ということで、ドクダミが発している臭いがきつい気体にも、防虫効果があるように思います。

 

毎日、新たな発見の連続です。

 

*Binder B.M. Ethylene signaling in plants. J. Biol. Chem. (2020) 295(22) 7710–7725.